久留米総合探偵事務所

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探偵の独り言

父の想い

久留米総合探偵事務所に届いた、父からの40年越しの依頼

久留米で探偵業をしていると、ときどき
人生そのものに深く関わる調査が入ることがあります。

今回、久留米総合探偵事務所に相談に来られたのは70代の男性でした。

40年前に家庭の事情で幼い娘と息子を手放さざるを得なかったといいます。

「どこで暮らしているのか、
せめて今どうしているかだけでも知りたいんです」

再会を望む依頼ではありませんでした。
“生きていてくれているかどうかを知りたい”という、
父親としての切実な想いからの相談でした。

調査で判明した、二人それぞれの現在

調査を進める中で、兄妹はその後それぞれ姓が変わり、
別々の地域で生活していることが分かりました。

妹の現在

幼少期に里親に引き取られ、現在は北海道で看護師として勤務。
結婚し、二人の子どもを育てながら忙しい日々を送っていました。

兄の現在

就職をきっかけに四国へ移住。
転職を重ねたのち、現在は飲食店を経営しており、
地域の人々に親しまれている様子がうかがえました。

二人とも、それぞれの場所で前を向き、
自分の人生をしっかりと歩んでいることが確認できました。

情報だけでなく、人柄も伝えたいという判断

単に居住地や職業を報告するだけでは、
依頼者の心に十分届かないと感じました。

「どんな大人になっているのか」
それこそが、父親として一番知りたい部分だと思ったからです。

法律や倫理を踏まえたうえで、不自然にならない形で
それぞれの人柄が伝わる情報を収集しました。

妹(看護師)

地域の健康イベントで会話する機会があり、
周囲への気配りができる、穏やかで明るい性格が印象的でした。
仕事と家庭の両立を大切にしている様子も感じ取れました。

兄(飲食店経営)

店を利用する中で話を聞くと、
失敗を前向きに受け止め、人を楽しませる温かさのある人物でした。
「自分の店で食べていければ十分」と語る姿が印象に残っています。

写真や雰囲気も含め、父親に伝えるべき情報は揃いました。

報告を聞いた父親の、静かな反応

久留米に戻り、調査結果を丁寧に報告しました。

子どもたちがそれぞれ幸せに暮らしていることを伝えると、
男性はゆっくりと頷きました。

涙を流すことも、大きく感情を表に出すこともありませんでした。

理由を尋ねると、静かにこう言われました。

「もう涙は出ません。
40年前に、泣き尽くしてしまいました」

その言葉の重みが、強く胸に残りました。

それでも消えない、父としての想い

男性は席を立つ前、封筒を差し出しました。

「もし私が亡くなったら、これを二人に届けてください。
顔を合わせる勇気はありませんが、せめて気持ちだけでも」

封筒の中には、長年積み立ててきた貯金が入っていました。

探偵が立ち会う現実は、必ずしもドラマのようではない

久留米で探偵として多くの調査を行ってきましたが、
親子の再会が必ず「感動の結末」になるわけではありません。

むしろ、長い年月が積み重ねた後悔や葛藤のほうが
大きく残るケースも少なくありません。

それでも、「知ることで救われる想い」
確かに存在するのも事実です。

今回の依頼も、再会という形にはなりませんでしたが、
依頼者が人生に一つの区切りをつけるための
大切な調査だったと感じています。